2005年　わらじの会　活動報告

畑が呼んでいる・・・・・・。そう思いながら、なかなか足を運ぶことができなかった一年だった。　わらじの会の活動場所のひとつである「通所授産施設・くらしセンターべしみ」は、春日部市とさいたま区岩槻市にはさまれる場所で、田んぼがひろがる越谷市恩間新田地区。
地元に住む障害を持つ人の暮らしに携わって、すでに２5年はとうにすぎた。実家が農家であることもあり、五歩も歩けば終わってしまうような場所で、かぼちゃやサツマイモを車椅子に乗り、親から聞いた知識を私たちに伝え、私たちはそれを実行し、収穫したのが、畑にかかわる始まりだった。　今年は、ゴマに挑戦をしてみた。3年目にして「たまねぎ」が大きく育った。植えて間もない野菜には、緊張感を持っているのでよく育つが、毎年続けている野菜たちはうまくいかない。　これを連作障害と言うのだろうか？　とも思ったりする。	はじまりは、ジャガイモうえからそして、耕運機は、いつもきれいにおそうじする。
土の中の栄養が偏ってしまっているのを感じる。農園協議会の会議の中で、毎回「農業は土作り」と確認されているにもかかわらず、今年は土をないがしろにしてしまっていると感じる。作物は足音を聞いて育つ。と長く農家で暮らしている祖母が教えてくれた。人も作物も人恋しいんだよね。
ころころと丸くなったたまねぎを、軒下に干してみた。「ぶあく」という看板は、障害を持つ人と主婦とで運営している事業所で、リサイクル品や自然食を売っている。　このたまねぎも、店頭においたり市役所販売に行くときにもっていってもらった。
今年、チャレンジした野菜たちたまねぎ、キャベツ、白菜、ピーマン、ジャガイモ（キタカリ、ヒメアカリ、男爵）、里芋、やつ頭、しょうが、ごま、大根、カブ、とうもろこし、ゴーヤ、和棉（三種類・大島在来・茶棉など）、ブロッコリー、ちょっとづつ、いろんな種類を・・と思ったが時間を作れない私たちには、なかなか難しいものがあった。
11月中旬の畑。みんなでたまねぎを植える　キャベツにたくさんの芋虫がついていた。　畑に行くたびに、手で芋虫をとった。農薬を使わない・・使いたくない・・でも野菜は育てたい。芋虫さんごめんなさいと謝った。　手前の寒冷紗の中では、モンシロチョウが飛び交っていた時には驚いた。まるで、蝶の養殖をしているような気持ちになった。モンシロチョウはそっと外に逃がした。毎月末の共同作業日には「手作り班」というグループが畑にやってくる。たまねぎを植えているのか、抜いているのか、植えているつもりが、お尻で野菜を押しつぶしているなど、そんな笑ってしまう場面はしょっちゅうある。

　秋、
　耕運機をかけた後の夕暮れは格別だ。